・殺虫剤
・殺ダニ剤
・殺線虫剤
・殺菌剤
・除草剤
・殺虫殺菌剤
・殺そ剤
・植物成長調整剤
・忌避剤
・誘引剤
・展着剤
以上のように、そのほとんどが作物に被害を及ぼす虫やダニ、菌などを駆除する目的で使われます。
殺す目的で使われるので、やはり毒性は強いです。
中でも殺線虫剤として使用され、有機リン系農薬に位置しているのがネマトリンエースです。

では、ネマトリンエースってどのような農薬なのでしょうか?その効果や薬害、毒性は?
●ネマトリンエースとは、その効果
ネマトリンエースの有効成分はホスチアゼート。
植物体への浸透移行性が強く、それゆえ線虫類やハダニ類に対して高い防除効果を発揮します。
しかも、2〜3ヶ月も効果が持続してくれます。
ただ、浸透移行性とは植物内に農薬を循環させる発想なので、人が食す部分への残留農薬が懸念されます。
もちろん、半減期というのがあり、そのまま残留するわけではないです。
ネマトリンエースの散布が不均一だと薬害が生じるおそれあり。
●ネマトリンエースの残留基準
一度植物体に農薬を入れてしまうタイプなので残留基準値というのが設けられています。
最初は0.02ppmでしたが、97年からは0.2ppmへ。
なぜ増えたかというと、使用基準に基づいて使用してもキュウリの作物残留値が基準値を超えて検出されることがあったから、ということです。。
●ネマトリンエースの毒性
毒としては、普通物に位置づけられています。
劇物ではないのでそれほど強くはないとされています。
とはいえ、毒にかわりはありませんので取り扱いには注意が必要です。
目に対して刺激性があるので、完全防備で使用する必要があります。
初めて使用する前に使用量、使用時期、使用方法を間違わないために病害虫防除所等関係機関の指導を受けるのが望ましいとされています。
でも病害虫防除所等関係機関ってなんだ?
要するに普及指導員や病害虫防除員の指導を受けるか、都道府県毎に認定された農薬管理指導士や農薬適正使用アドバイザー(別称として、農薬指導士、農薬管理使用アドバイサー、農薬アドバイザー、農薬指導マスター、農薬適正使用推進員など)に相談するようにしてください。ということです。
●まとめ
農薬として高い効果を発揮してくれるのはいいことです。
しかし、植物への浸透移行性。ちょっと微妙です。
そして基準値を設けて、基準値以下だから大丈夫です!というのはどこかで聞いた気がします。